2010年1月21日木曜日

復活したのにさらば?




これは私が中学生のとき描いた宇宙戦艦ヤマト。
あの頃は、うまく描けたと思っていたけど、
30年経って見てみると、細かいトコロも含めてかなりイマイチ...(-_-;)


私はリアルタイムのヤマト世代。
その後のガンダムも面白いとは思ったけど、
そちらには、のめり込まなかった。


ドコが好きだったかというと、
巨大な宇宙戦艦が、多くの人の手によって
“ゆっくりと動いていく”トコロだ。
その描写がとっても好きだった。


発進からちょっとした進路変更をはじめ、
最終兵器の波動砲を撃つという一連の動きがやたら細かくて遅い(笑)。
今の子供達が見ると、その全てがとってもかったるくて理解不能だろう。


しかもその“スローな感じ”の宇宙船には、
14万8千光年(往復29万6千光年)の彼方イスカンダルという星へ、
ガミラス星人の攻撃によって地球が滅亡する前(365日以内)に
放射能除去装置を取りに行かなければいけないという使命があるのだ。


その心細さといったら、
超急ぎのシゴトを、マイペースでスローなデザイナーに
お願いした状況に近いものがあると思う(笑)。


当時のラジオから流れてきたギャグで、
「地球滅亡の日まで、あと365日(男性の渋い声で)」
「あ〜ら電子レンジなら、たったの1分半ヨ!(主婦のかる〜い声で)」
という(感じ)のがあったけど、
(※当時は電子レンジが出始めた頃だった)
あれは柏村武昭のサテライトNo.1という番組の中の、
ハガキでの投稿コーナーだったと思う。


そして時代は流れ、
電子レンジは、各家庭に当たり前のようにあり、
ハガキでの投稿は、ウェブによって光の速さで行えるようになり、
私たちデザイナーは、最新のパソコンによって、
ヤマトのワープ航法のように
時間を飛び超えることができるようになった。


あ、“ついで”につけ加えておくと
柏村武昭はキャスターを経て参議院議員も経験し、
昨年、ラジオ番組に復活したらしい...


復活といえば、昨年末に「宇宙戦艦ヤマト復活編」が20数年振りに
映画となって上映されたが、(ちなみに今回の原案は石原慎太郎)
中心となるプロデューサーの現場を理解しない、
ひとりよがりの作品になっていた。
(あれもこれも欲張り過ぎて、最後はトッ散らかってしまう
広告の現場でもよくある最悪のパターン)


あぐらをかいた宣伝不足も絡み(やはり広告は必要!)、
興行成績は悲惨な状態で、金属でできた宇宙戦艦は、
木製の海賊船(同じアニメのワンピースの映画版)に
完膚なきまでに叩きのめされ撃沈された。
この復活編のラストに「第一部 完」と出たが、
この状態だと第二部は、ちょっと厳しい感じだ。(スポンサー的にも)


やはりコアなファンにはヤマトといえば、
一番最初のテレビ版(その映画版)と、つぎの
「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」(映画)までで終わっている。
(実際、「さらば〜」では、殆どの乗員が死んでしまうので)


今回改めて「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」のDVDを借りた。
複雑な戦艦を全て手描きでリアリティある構図で動かしているのは、
現代の若い人たちが、ある動画サイトで「神」とまで言っていた。


まァ、アナログ世代でない、
データを一度つくれば、(逆に今はそれが大変だけど)
いろんな構図でキレイに様々な加工ができ、
動かせるCG世代は理解不能かも知れない。


復活編のCGは確かにキレイで迫力もあったけど、
船体が被弾して微妙に壊れるシーンは苦手みたいだった。
敵の砲弾が当たっても、壊れずツルっとしていた。




私は、最初の「宇宙戦艦ヤマト」は
“スロー広告の原理”でブレークできたのだと思う。


もともと、最初のリアルタイムでの放映は、
「アルプスの少女ハイジ」等の裏番組によって視聴率が低迷し、
予定の39話が26話に短縮されてしまった。


しかし、地道な再放送を続けることにより徐々に火がついて、
劇場版では見事にブレークした。
その劇場版は、確か“日本で初めて徹夜で人が並んだ”という映画らしい。




今年はこのアニメ版の「復活編」とは別に、
キムタク主演の「実写版ヤマト」が12月に公開される。


なんでも今年の元旦に、(たった一日だけで)1億円もかけて、
新聞4ページのラッピング広告を始め、TVスポット、
劇場では特報やポスター・チラシで宣伝したみたいだ。


そしてこの一年をかけて「ヤマトイヤー」と題し、
大々的に演出していくらしい。


この実写版の配給は東宝らしいが、
アニメの「復活編」との圧倒的な取り上げられ方の差は、
何かいろいろなカケヒキがあるんだろうなと勘ぐってしまう。


実写版の配役は、主人公の古代進に木村拓哉、森雪に黒木メイサ等、
だいたいの主要メンバーは発表されているが、
私が今一番知りたい情報は、
まだ発表されてないデスラー総統を誰がやるのかだ。


自分の顔を青く塗ってまで「やる」という人がいるのだろうか?


私の予想は、阿部寛、中井貴一(はムリか)、
唐沢寿明あたりではないかと思っている。


特に唐沢寿明は、新造人間キャシャーンの実写版に出演しているし、
有名なところでは、20世紀少年の実写版も好演していた。


最近のダイワハウスのCMでは、役所広司に取って代わって、
ダイワマンの役をしている。


どんなシゴトも断らずにヤル!という柔軟な姿勢は、
同じ世代として、チョット見習わなければイケナイ...(^_-)







さぁ、この実写版ヤマトは、
復活したけど“さらば”となりそうな「復活編」の
リベンジをし、救うことができるのか?


実写版公開の日まで、あと314日。


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